
ポルシェ912 レストモッドモデル「912c」

車重699kgのフルカーボンボディのポルシェ「912」が誕生!
ハンガリーのKAMMマニファクチャーは、1965年から1969年にかけて生産されたポルシェ912をベースに、最新の技術と素材を投入したレストモッドモデル「912c」を開発しました!
特に注目すべきは、2024年モデルから導入されたフルカーボンファイバー製ボディ仕様で、車両重量を驚異的な699kgまで軽量化しています。
ベースの車両は1966年~1968年式の車両を使用しています。従来の912cは、オリジナルのスチールルーフとリアクォーターパネルを残しつつ、他のボディパネルをカーボンファイバー製に置き換えることで、車両重量を750kgに抑えていました。しかし、フルカーボン仕様では、ルーフやリアクォーターパネルを含むすべてのボディパネルを高品質なカーボンファイバーに変更することで、さらに50kgの軽量化を実現しています。
この軽量化により、車両の前後重量配分は50:50に近づき、ハンドリング性能が大幅に向上しました。また、空力特性の改善や風切り音の低減も図られており、高速走行時の安定性が高められています。
エンジンには、2.0リッターの空冷水平対向4気筒エンジンを搭載し、最高出力は190馬力を発生します。このエンジンは7,200rpmまで回転し、軽量なボディとの組み合わせにより、0-100km/h加速を6.0秒で達成します。最高速度は225km/hに達し、クラシックなデザインと現代のパフォーマンスを融合させたモデルとなっています。
サスペンションには前後ともにコイルオーバー式を採用し、キャビン内のスイッチで5段階の調整が可能です。ブレーキシステムはAPレーシング製のベンチレーテッドディスクを装備し、油圧式ハンドブレーキも備えています。ホイールは17インチの3ピースセンターロック式で、軽量化と高い剛性を両立しています。
インテリアには、最新のスマートフォンに対応したステレオシステムや改良型エアコンを装備し、快適性と利便性を向上させています。KAMMではすべての車が本当に注文通りに作られています。シートやホイールの仕上げ、ボディカラーなど、多彩なオプションが用意されており、快適さやパフォーマンスに重点を置くこともでき、ロールケージとFIAシート、または4人用のスペースを持つこともでき、顧客の要望に合わせたカスタマイズが可能です。
912cのフルカーボンファイバー製ボディ仕様の価格は、ベースとなるポルシェ912を含めて40万ユーロ(約6330万円)からとなっています。顧客が自身の912を持ち込む場合、価格は36万ユーロ(約5700万円)に設定されています。KAMMマニファクチャーは、912の持つ軽量性とスポーツカーとしての可能性を最大限に引き出すため、今後もさらなる改良と進化を続けていくとしています。
このように、KAMMマニファクチャーの912cは、クラシックなポルシェ912の魅力を現代の技術で再解釈し、軽量化と高性能を両立させたモデルとして注目を集めています。フルカーボンボディによる卓越したパフォーマンスと、美しいデザインが融合した912cは、ポルシェファンのみならず、多くの自動車愛好家にとって魅力的な一台となるでしょう!